健康保険法に基づき、新たに開業する保険調剤薬局は新規個別指導を受けるとともに、開業後も定期的な集団的個別指導や個別指導が必須となります。
これらの指導は薬局の運営の適正性を確保するためのものであり、指導を受けることで薬局の品質向上にもつながります。
新型コロナ感染症の流行緩和を受け、再び全国で実施されている個別指導。
その中で、多くの薬局が指摘されるセキュリティの落とし穴について皆様はご存じでしょうか?
今回は、そんな薬局のセキュリティ問題について深堀してみようと思います。

ガイドライン6.0版とは?
みなさんは「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を十分に理解していますか?
2023年7月の「個別指導」における指摘事項の実例の中には、
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・ガイドライン6.0版への準拠をするべき
(パスワードは2カ月に1回変更すべき)
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というものがありました。
ここでいうガイドラインというのが、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」です。 直近では令和4年3月に第5.2 版を策定し、医療情報システムの適切な取扱い等について示されてきましたが、近い将来第6.0版として更なる内容の変更が予定されています。
セキュリティ対策の重要性
個別指導を受ける際の事前アンケートでは、電子薬歴のシステムの名称からネットワーク構成、ハードウェア構成、個人認証方法、その他まで細かく答える項目があります。
さらに、運用管理規程等という項目の中においては「ガイドラインへの対応状況」についても質問があり、ガイドラインの第何版に対応しているか、というのを答えなければなりません。
その上での、「ガイドライン6.0版への準拠をするべき」という指摘です。 このガイドラインは、医療情報の取り扱いとセキュリティに関する最も基本的な指針を提供しており、全ての薬局が遵守すべき重要な文書となっています。
6.0版のガイドラインには、さらなるセキュリティの強化が求められる要点が含まれており、薬局はこれに適切に対応する必要があります。

具体的な薬局でのセキュリティ対応策
重要なのは、このガイドラインの内容を理解するだけでなく、具体的にどのようにして運営に取り入れるかを模索し、実践することです。
例えば、
パスワード管理の強化:定期的なパスワード変更や複雑なパスワードの使用が推奨されています。パスワードは2カ月に1回変更すべきとされていますが、実際には多くの薬局がこの基準を満たしていないことが指摘されています。
システム更新の促進:最新のガイドラインに適合したシステムの導入や更新が必要です。
個人情報保護の徹底:患者の情報を守るための具体的な対策や職員研修の実施が不可欠です。運用管理規程の確立や監査体制の強化も求められています。
など、やるべきことが多岐に渡ります。
まとめ
健康保険法に基づく個別指導は、薬局の品質向上のための重要なステップです。
特に、医療情報のセキュリティ面での課題は、今後の薬局運営において避けては通れないものとなっています。
多くの薬局や薬剤師がまだガイドラインの詳細や重要性を十分に理解していない中、今こそこのガイドラインをしっかりと取り入れ、日々の運営に反映させることが求められています。
患者の情報を守り、信頼される薬局を目指すためにも、セキュリティ対策の強化を怠らないよう心がけましょう。

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