メディセレ薬局の成功事例-服薬期間中のフォローアップを通して患者様との信頼を強固なものに-


大阪市都島区の落ち着いた街の中で、地域の人々の健康をサポートしているメディセレ薬局。母体は薬剤師国家試験予備校を運営する株式会社Medisereです。

全国で予備校を展開する同社が、2012年4月にメディセレ薬局を開局。それから10年の月日を経て、今では地域に欠かせない存在となっています。

そんな中、2020年11月に「あなたの調剤薬局」を導入。

今回、同薬局の責任者を務める密原さんに「あなたの調剤薬局」が担う役割について伺ってきました。

 

目次

・以前は服薬指導して終わりというのがスタンダード

・服薬期間中のフォローが、患者様への受診勧奨に

・ご家族の分の処方箋も一緒に予約

・LINE登録者数に年齢の差は感じない

・薬局内での取り組み

・いずれは情報の発信も行っていきたい

・服薬期間中のフォローアップも患者さんに合わせたものを

・「あなたの調剤薬局」の導入を考えられている方に

 

以前は服薬指導して終わりというのがスタンダード

メディセレ薬局は比較的小規模な薬局で、処方箋の受付枚数は平均して一日あたり約40枚くらい。近くには呼吸器を専門とする内科と、道路の向かいには眼科、また一駅先には大きな総合医療センターがあります。薬局が最寄り駅から徒歩3分程と近いので、総合医療センターからの処方箋を受けることも多いです。


薬剤師は、常勤で在席しているのは私だけで、その他は普段予備校で講師を務める薬剤師先生が非常勤で数名在席しており、医療事務さんはフルの方とパートナーの方含めて3名、あとは実務実習も1年を通して受け入れています。

なので、だいたい薬剤師一名(ないし二名)にプラス実習生と医療事務さんで1日を回すという、小さな規模でやっている薬局です。


「あなたの調剤薬局」は、2020年の11月頃に導入を決定しました。導入するにあたって IT導入補助金の申請も行っていたので、実際に稼働し始めたのは昨年2021年の2月頃からです。本格稼働を始めてからは、まだ1年ちょっとというところですね。


以前であれば、薬局というのは服薬指導をしてそこで終わりというのがスタンダードでした。でも患者さんにとっては薬をもらって、そこからがスタートじゃないですか。にも関わらず、ほとんどの薬局で何もできていないというのが以前の形でした。


しかしそんな中で、対物から対人へと重視される部分が変化し、服薬期間中のフォローアップも義務化されました。義務化される前から、地域の勉強会などではそういった話題も上がっていたので、自主的に電話をかけたりフォローに繋がる行動も多少行ってはいたのですが、どうしても人力でできることは限られてしまいます。そこで、ツールとして何か良いものはないかと思っていました。


そんな時、とある記事に「あなたの調剤薬局」が紹介されているのを見て、すでに導入されている店舗では服薬期間中のフォローが非常に活発に行えるようになったと。そこに興味を持ったのが最初でした。

色々と他社のツールも比較検討してみたのですが、最終的にはやはりあなたの調剤薬局が自分たちに合っていると感じ、導入を決めスタートさせた形です。


服薬期間中のフォローが、患者様への受診勧奨に

導入後の変化はいくつかあるのですが、服薬期間中のフォローに関しては、LINEで自動的にメッセージを送ってくれるところがとても良いなと感じています。

来局されたら、その日中に「今日はありがとうございました」と送信され、中間地点では体調に変わりがないかをきちんと確認、最終日には「そろそろお薬がなくなります」というようなお知らせをしてくれます。


そういったメッセージが、患者さんにとったら目覚まし代わりじゃないですけど、まだ病院に行けていない場合の受診勧奨となって、患者さんからも助かっているというお声を頂いています。私たちにとっても患者さんの健康を継続的にサポートする上で心強い存在ですね。


また体調の変化に関しても、大抵の方は問題なしという回答なのですが、中にはやはり副作用が出るケースや、体調に変化があるケースもあって、それに対して対応ができ、場合によっては服薬情報提供に繋げることもできています。


電話でもフォローアップはできますが、ひとりひとりに電話をかけるには限界がありますし、そういった意味でもシステム上で自動確認してくれるのは少人数でやっている自分たちにとっても大きなメリットとなっています。



ご家族の分の処方箋も一緒に予約

他の変化としては、処方箋の受付・予約に関してです。 最初の頃はLINEの登録者数自体が少なかったので、処方箋の予約も2~3人くらいしか入らなかったのですが、徐々に利用して下さる患者様が増えて、中には、「これって自分の分だけじゃなく家族の分もここから予約していいんですか?」とお問合せ頂くこともあります。私たちとしても「もちろんです!」ということろで、LINEのお友達登録をしてくださった方から、さらにご家族の分まで広がりができ、予約件数も徐々に増えてきているように感じています。


ちなみに今現在のLINEお友達登録者数は300人程度です。実はあなたの調剤薬局を導入する前からLINEのアカウント自体は持っていて、20~30人前後はお友達登録をして頂いていたのですが、あなたの調剤薬局導入を機に強化して増やすようにし、今は300人くらいまで伸びている状況です。


ただ先ほどの話でも出たように例えばご家族も一緒に使って頂いていたりするので、実感としては300人という数字よりもう少し幅広い方にご利用頂いているように感じています。


LINE登録者数に年齢の差は感じない

近隣にはクリニックと総合病院があることから、来局される年齢層は幅広く、その中でもLINEの登録をして下さっている患者様は30代~50代が多いです。とはいえ、60代、70代の登録者数も一定数いらっしゃいますし、数としては多くないですが、80代の方もいます。

年齢での差というのはあまり感じておらず、どの世代の方にも、きちんと丁寧にお声がけをすればお応えいただけている印象です。


患者様からのお声としては、登録をお願いするときにあまり詳しく機能の説明ができていなかったこともあり、フォローメッセージや配信に対して困惑される方もいらっしゃいました。しかし、その後に改めてご説明をしたり、何度もご来局頂くうちに、今ではもう当たり前の流れになっていて、ご相談なども気軽にご連絡頂いています。


何か聞きたいことがあっても、電話で問い合わせるには時間が合わなかったり、ちょっと面倒に感じてまあいいか…となるところを、LINEであればチャット形式で簡単に質問できるのは薬局・患者様の双方において利点だなと思います。



薬局内での取り組み

一方で、常勤の薬剤師が私1人という状況の中、他の非常勤スタッフたちにツールを浸透させるという意味では、少し時間がかかる部分もありました。ただこれも繰り返し説明を行っていくうちに、みんながこのツールを理解してきて、今ではチーム全体で使うことができています。


登録者数を増やすという過程では、定期的にずっと来て下さっている患者様に関しては、関係性もある程度できていることからお声がけしやすく患者様の方も協力的で、100名くらいまでは割とすんなり伸びました。しかし、そこから200名ぐらいまで到達するのに約1年くらいかかり、頭打ちになっている感じがあったので、今年に入ってからはやり方を変えてみようという事になりました。


新規の方には問診票を書いてもらうと思うのですが、その中にLINEの登録についてのご案内も書くことにしたんです。「LINE登録ぜひ!」みたいな形で簡単な説明を書いて、その次に「登録してもよい」「説明を聞いてたら判断したい」「登録しない」と選択できるようにして、患者様にとっても薬局側にとってもご案内のハードルを下げ、ストレスのない運用にしました。そういった取り組みの結果、数カ月でまた100名ほど増えてきているので、成功だったと思います。


新規の方の場合、これまでは「この患者さんは風邪薬だけだから登録必要ないかな」とご案内しなかったこともあったのですが、問診票での案内を始めてから、意外とそういった方でもLINEの登録をOKしてくださる方が多くいて、新しい発見となりました。

今はコロナ禍という事もありますし、それ以外にも何か不安や変化があったときに一番に思い出してもらえる薬局という位置づけになれたら良いなと思っています。


また、継続して来局頂いている方の中にも、最初はLINEの登録を断られたけど、利用して頂いている時間の中で信頼関係ができてきたり、コミュニケーションが取れるようになってから改めて声をかけてみると、快く登録して下さる方もいらっしゃいます。

こちら側の勝手な判断でご案内をしなかったり、一度断られたからとご案内をやめてしまったら、ここまで人数が増えていなかったと思います。このあたりは、今後も継続して取り組んでいきたいと思っています。


いずれは情報の発信も行っていきたい

現在、処方箋の予約やフォローアップの際にLINEを活用していますが、実は無料プランでの登録のため、月々で使える範囲が限られているんです。

具体的に言うと、無料プランだと月に1000通までしかメッセージを送る事ができないので、服薬期間中のフォローメッセージの自動配信だけで、そこそこの量を消費してしまうのです。なので今後は、お友達登録者数の増加に合わせて有料プランに切り替えていきたいなと思っています。


有料プランにすると、メッセージ配信の上限がなくなるので、例えば扱っているOTC医薬品のご案内であったり、ゆくゆくは情報発信もやっていきたいと考えています。



服薬期間中のフォローアップも患者さんに合わせたものを

また、服薬期間中のフォローアップに関しても、継続して通って頂いている方にはいつも同じテンプレートメッセージではなくて、少しアレンジを加えるなど、ワンパターンのやりとりにならないようにしたいという課題もあります。


もちろんテンプレートもかなりの数が用意されていて不足はないのですが、いつも同じ内容になってしまうとやはり機械的に感じてしまうので、時には患者さんに合わせた内容に変えて、信頼関係をより強固なものにできたらという思いがあります。


これは手動で行うことになるので大変な部分もあるんですけど、小規模だからこそできる患者さんに寄り添ったフォローアップを目指して、テンプレートと合わせてうまく使っていけたらいいなと思っています。


「あなたの調剤薬局」の導入を考えられている方に

LINEという既に大衆に認知されていて将来性のあるアプリを利用した薬局向けのツールが「あなたの調剤薬局」ということになりますが、導入を検討されている薬局・薬剤師の方がいらっしゃっいましたら、ぜひ私たちの事例が参考になると嬉しいです。


服薬フォローのためによく分からないアプリを入れたりする手間もないですし、もうある程度の方が既に使っていらっしゃるLINEなので、患者様にとって日常の延長線上でフォローアップできるという安心感もありますよね。


もちろん他社さんと比較したときに、どの企業さんも頑張っていらっしゃると思うので難しいところはあるのですが、少なくともフォローアップが義務化されているという現状の中で、手が回らず薬剤師の判断でこの人にはフォローして、この人にはしていないというのは良くないと思うんです。


フォローした上で問題なければそれで良いですし、患者様みなさんが平等にフォローアップを受けられるという環境を整えておくことが、まずなにより大事かなと思います。


ただ実際の現場では、できることのキャパシティに限界があります。そうなったときにはやはり「あなたの調剤薬局」のようなツールが、必要な時代になってきているのかなと。


薬局さんごとで抱えている課題は違うでしょうし、もちろん自分たちの薬局に合ったものを採用するのが一番だとは思いますが、あなたの調剤薬局を運営する健康サロンさんはまだ設立して5年くらいの若い会社で、逆に言うとそれはいろんなことを吸収して、今後ますます伸びていく熱のある会社だと思っているので、そういった意味でも今このタイミングで導入し、一緒に成長していくという思いでやっていくといいだろうと思います。


私たちの導入の際も、IT導入補助金の申請から、その後の導入サポートまで、非常に手厚く、親身になってくださって感謝しています。

オンライン服薬指導や、時代の流れに合わせたバージョンアップなど、今後も進化していくであろう、あなたの調剤薬局に引き続き期待しています。